With Plus
平成9年9月5日
給与改訂の早期実現に向けて
厳しい財政を見据え、・堅実な給与体系へ
街中を一歩出ると稲刈りの光景が目につくようになり、ほのかな新米の香りに思いをはせる時期となりました。
学校法人は9月4日までの組合との話し合いで、本俸ベースで平均2.85%(11,600円)アップの給与改訂案を提示しました。6月に提示した2.65%を0.2ポイント上回るもので、職員の皆様の穏やかやかで安定的な生活を願う中で現在の予算枠における限度額であり、将来的な財政計画を見据えた上での精一杯の提示です。本学の現行給与水準については、6月27日付のWith Plusでお知らせしたとおり、全国約400校の私立大学平均に極めて近く、北陸地区の私立大学(医学部を除く)においてはトップに位置しています。
今年の春闘相場を見ますと、日経連の調査で2.84%(8,846円)労働省の調査で2.90%(8,927円)、石川県経営者協会の調査で2.69%(7,399円)となっており、本学はいずれも金額では上回っています。7月25日付のWithでご紹介した就業規則の改正が実現すれば、就業時間の短縮により時間当たりの貸金は実質3.2%アップし、これに今回提示した本俸ベースでの平均2.85%アップが加われば、経済的にも時間的にもゆとりある生活の実現につながると考えます。
皆様の生活に直結する給与改訂は、言うまでもなく労使間の重要な交渉事項であり、学校法人はこれまで幾度か交渉の進展を図るべく組合に働き掛けてきました。しかし、このところの組合は本来の労働条件改善の事項とはかけ離れた事項での主張に固執しており、学校法人としては早急な給与改訂交渉の進展を望むものです。
提示した給与改訂の内容は次のとおりです。
★教育職員 平均昇給額 平均昇給率
60〜 才 11,000円 1.66%
55〜59才 12,300円 1.99%
50〜54才 11,600円 2.11%
45〜49才 11,500円 2.34%
40〜44才 12,200円 2.79%
35〜39才 14,800円 3.88%
30〜34才 11,900円 3.89%
〜29才 11,400円 4.81%
平均 12,200円 2.64%
★一般職員
55〜 才 9,200円 2.33%
50〜54才 9,800円 2.54%
45〜49才 10,600円 2.78%
40〜44才 11,600円 3.12%
35〜39才 12,800円 4.18%
30〜34才 10,100円 3.71%
25〜29才 9,800円 4.58%
〜24才 9,800円 5.43%
平均 10,600円 3.50%
★教育職員・一般職員合計
平均 11,600円 2.85%
〔裏面に続く〕
本学の収入は約9割が学生納付金によって占められており、むろんその額は学生数で決まります。その学生数が今後どう変化していくかは、臨時定員の取り扱いが大きく影響します。これは「期間を付した入学定員のことで、当初は平成11年度で一括して終了することになっていましたが、それでは志願者および私立大学への影響があまりにも大きいということで、大学設置・学校法人審議会は今年2月に「臨時的定員に関する平成12年度以降の取扱方針」を決定の上、発表しました。それによりますと、11年度末の臨時定員の5割を限度として、これを恒常定員に組み入れることを認めています。つまり、本学の場合、現在の臨時入学定員は外国語学部と法学部を合わせて160人(臨定を含めた入学定員740人)ですから、その半分の80人を恒常定員に組み入れて残すことが可能で、あとの80人は定員から削減されるわけです。この80人の削減については、12年度から16年度までの5年間、毎年段階的に削減されていきます。こうした定員減により、今後10年間の本学の収容定員の推移は下のグラフ1のようになります。このような状況の中で入学定員を確保するため、他の大学としのぎを削る試練が待っています。本学がこの試練に立ち向かい教育・研究の質的向上を図り、社会の負託に応えていくためには、収入の減少を考慮に入れた財政計画のもとに堅実な給与体系を構築していかねばなりません
8月27日にはオープンキャンパスが実施されました。本学を目標としてくれる高校生が多数キャンパスに集まってくれる光景は何にもまして心なごむものです。なお、今回、参加した高校生は前年に比べて約20%減の240人でした。
ところでいよいよ学生募集のシーズン到来です。志願者の動きが私立大学にとってどのような意味を持つかは今更言うまでもないことですが、本学の過去5年間の推移は右のグラフ2のとおりです。今月から本格的な高校訪問等の学生募集活動が始まります。
担当者の皆様、本当にご苦労様です。
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